GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「お前は姉の居場所を知ってるのか?」
「それは知りません。でも手掛かりをたどっていけば、自然にわかると思います。もしわかったらすぐに知らせます。自分の手柄にするためだけじゃありません。お屋敷に迷惑がかからないよう必ず配慮しますから、安心してください。そろそろ夜も更けてきました。今夜はこれで失礼します」
「さっきも言った通りだから、あなた方は絶対蝶々の一件に関わらないでください。最悪の場合、あなた方に何か危害が及ぶかもしれませんから……」
原文 (会話文抽出)
「若旦那。わたくしは大抵のことを知っています。蝶々のことも大抵は見当が付きました。やっぱりわたくしの鑑定通りでした。近いうちにきっと埒をあけてお目にかけます。おあねえ様の御安否もやがて判りましょう。御姉弟のことですから、おあねえ様のゆくえをお探しなさるのはあなたの御料簡次第ですが、蝶々の一件はあなた方がお手出しをなさらずに、どうぞわたくし共にお任せください。素人がたに荒らされると、かえって仕事が面倒になりますから……。お父さまにもよくそう仰しゃって下さい」
「おまえは姉のありかを知っているのか」
「それは存じません。しかし探索の糸を手繰って行けば、自然に判ることだと思います。もし知れましたらば早速におしらせ申します。自分の手柄をするばかりが能じゃあありません。お屋敷の御迷惑にならないようにきっと取り計らいますから、御安心ください。もうおいおいに夜が更けます。今晩はこれでお別れ申しましょう」
「唯今も申した通りですから、あなた方は決して蝶々の一件におかかわり合いなさるな。悪くすると、あなた方のおからだに何かの間違いが無いとも限りませんから……」