GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「スズキさんのとこでカルタ取りに行っててさ……」
「おしえてくれたらよかったのに」
「そしたら、ここで何か見た？」
「白いちょうちょが飛んでたから……」
「白いちょうちょ……。見ちゃったんだ」
「こんな寒い夜にちょうちょが飛ぶってどうよ」
「俺も3回見たんだよ……」
「ほんとに変だよね。去年暮れくらいから時々目撃情報があがってるらしいけど。寒い時期にちょうちょが生きられるわけないし、しかも夜ばっかり飛んでるんだ」
「ちょうちょはどこに飛んでったの」
「お寺のほうに……」
「ふうん」
原文 (会話文抽出)
「今時分どこからお帰りです」
「鈴木さんへ歌留多を取りに行って……」
「ああ、そうでしたか」
「そうして、ここで何か御覧になったんですか」
「白い蝶々が飛んでいるので……」
「白い蝶々……。ご覧になりましたか」
「こんな寒い晩にどうして蝶々が飛んでいるのでしょう」
「わたくしももう三度見ましたが……」
「まったく不思議ですよ。去年の暮頃から、時々に見た者があると云いますがね。この寒い時節に蝶々が生きている筈がありませんや、おまけに暗い晩に限って飛ぶというのは、どうもおかしいんですよ」
「蝶々はどっちの方へ飛んで行きました」
「お寺のなかへ……」
「ふうむ」