岡本綺堂 『半七捕物帳』 「さっきも云う通り、徳次郎の一件はまあ百両…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「さっきも言った通り、徳次郎の一件は100両で示談になってよかったですよ」
「そうですか」
「後から文句を言わないという証文をもらって、死体は今夜火葬すれば、もう何も問題は残らないからね。まあ、上出来と言っていいでしょう。旦那にもそう伝えてください。それから、しつこいようですが、しばらくは隠居所の方へ気の利いた者を置いて、娘に問題が出ないように注意してください」
「そうしますけど……」
「やっぱり何か親方が関係してるんでしょうか」
「そうですね」
「他のことと違って、もう調べる方法はなくなりましたよ。娘を捕まえて尋問するのは良くありません」

原文 (会話文抽出)

「さっきも云う通り、徳次郎の一件はまあ百両で内済になって結構でしたよ」
「そうでございましょうか」
「後日に苦情のないという一札をこっちへ取って置いて、死骸は今夜火葬になってしまえば、もう何もいざこざは残りませんからね。まあ、おお出来と云っていいでしょう。旦那にもよくそう云ってください。そうして、くどいようだが、当分は隠居所の方へ気のきいた者をやって、娘のからだに間違いのないように気をつけるんですね」
「そう致しますと……」
「やっぱり何かお此さんにかかり合いがあるんでございましょうか」
「ありそうですね」
「ほかの事と違って、もう詮議のしようがありませんよ。娘をつかまえて吟味をするのはよくないでしょう」


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