岡本綺堂 『半七捕物帳』 「さあ、お上がんなさい」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「さあ、上がってください」
「さっきお会いした2人連れ、知り合いなんですか?」
「お年寄りが水原忠三郎さん、若いのが息子さんですよ。横浜と東京が遠いもんだから、しょっちゅう会えないんですけどね。それでも、向こうでは忘れてなくて、年に3、4回は必ず訪ねてくれるんです。今日も歳暮を持って来てくれて、昼からずっと話してました」
「横浜の人なんですね。おしゃれな格好をしてましたもんね」
「そうなんです、そうなんです」
「今は盛況みたいですね。水原さんのお父さんは私より7、8歳年下でしょうけど、元気そうで何よりです。あの、江戸にいたことがあるんですよね……。それに関してこんな話があるんですよ」

原文 (会話文抽出)

「さあ、お上がんなさい」
「今そこでお逢いなすった二人連れ、あれは久しい馴染なんですよ。年寄りの方は水原忠三郎という人で、わかい方は息子ですが、なにしろ横浜と東京とかけ離れているもんですから、始終逢うというわけにも行かないんです。それでも向うじゃあ忘れずに、一年に三度や四たびはきっとたずねてくれます。きょうもお歳暮ながら訪ねて来て、昼間からあかりのつくまで話して行きました」
「はあ、横浜の人達ですか。道理で、なかなかしゃれた装をしていると思いましたよ」
「そうです、そうです」
「今じゃあ盛大にやっているようですからね。水原のお父さんの方はわたくしより七つか八つも年下でしょうが、いつも達者で結構です。あの人もむかしは江戸にいたんですが……。いや、それについてこんな話があるんです」


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