GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 島崎藤村 『新生』
現代語化
「叔父さん」
「旅のお話を聞かせてください――」
「おばあさんはお元気みたいですね」
「家の中で一番おばあさんが元気なんだ」
「そういえば、叔父さんはいつ見ても変わらない」
「そんなことないよ」
「髪がこんなに白くなっちゃいましたよ」
「それにだいぶ日焼けしてきたぞ」
「私もさっきからそう思って見てたんですが」
「だいぶ叔父さんは黒くなってた。前はひげもあったでしょう。どうしてお髭を取っちゃったんですか。なんだか顔つきもちょっと変わったように見える」
「これで、少しは西洋人っぽくなって帰ってきたかな」
原文 (会話文抽出)
「叔父さん、まあ洋服でもお脱ぎなすって――ここに浴衣も出してありますから」
「叔父さん」
「旅のお話でも一つ伺いましょうか――」
「祖母さんはお達者なようですね」
「家中で祖母さんが一番丈夫だ」
「そう言えば、叔父さんは何時見てもそう変りなさらない」
「そうでもありません」
「髪がもうこんなに白くなっちまいましたよ」
「それに大分日に焼けて来たぞ」
「私も先刻からそう思って見てるところなんですが」
「大分叔父さんは黒くなっていらしった。前にはお髭もおあんなすったようでしたね。どうしてあんな好いお髭を取っておしまいなすったか。何だかお顔がすこし変ったようにも見える」
「これでも、いくらか異人臭くなって帰って来ましたろうか」