GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 島崎藤村 『新生』
現代語化
「節ちゃんか。全然変わって、大きくなったな。子供っぽさがちょっと残ってるくらいだ――」
「私の家じゃお園おばあちゃんも死んじゃってさ」
「あんたが可愛がってた子供も3人とも亡くなっちゃったんだ。一時期は輝もいて手伝ってくれてたけど、あっちも嫁に行っちゃってさ、今は節ちゃんが子供の面倒見てくれてるんだ」
「お園おばあちゃんが亡くなったのは、台湾にいる時に聞いたよ……民助くんにはあっちでだいぶ世話になった……捨ちゃんのことのは、民助くんからよく聞いたよ……俺も年取っちゃって、体も弱ってきたし、捨ちゃんに相談しようと思って台湾から帰ってきたんだ……」
「節ちゃん、鈴木の兄ちゃんって袷着てるみたいだぜ。叔父の綿入れ出してやって。ついでに、羽織も出してやったらいいべ」
原文 (会話文抽出)
「伯父さん、いらっしゃいまし」
「節ちゃんか。どうも見違えるほど大きくなりましたね。幼顔が僅かに残っているぐらいのもので――」
「私の家でもお園が亡くなりましてね」
「あなたの御馴染の子供は三人とも亡くなってしまいました。一頃は輝も居て手伝ってくれましたが、あの人もお嫁に行きましてね、今では節ちゃんが子供の世話をしていてくれます」
「お園さんのお亡くなりに成ったことは、台湾の方で聞きました……民助君には彼方で大分御世話に成りました……捨さんのことも、民助君からよく聞きました……何しろ私も年は取りますし、身体も弱って来ましたし、捨さんに御相談して頂くつもりで実は台湾の方から帰って参りました……」
「節ちゃん、鈴木の兄さんは袷を着ていらっしゃるようだぜ。叔父さんの綿入を出してお上げ。序に、羽織も出して上げたら可かろう」