芥川龍之介 『きりしとほろ上人伝』 「ここを南に去ること一里がほどに、流沙河と…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『きりしとほろ上人伝』

現代語化

「ここを南に1里ほど行くと、流沙河という大きな川があります。この川は水量も多く、流れも矢を射るように速いので、昔から人馬が渡るのが大変なんだとか。でもごへんほどの怪力なら、簡単に歩いて渡れるはずです。だからごへんはこれからはこの川の渡し守になって、行き来の人たちを渡してください。自分が人に親切にすれば、神様もまた自分に親切にしてくれるものです」
「わかりました。その流沙河という川の渡し守になりましょう」
「そうですか」
「では今、聖水を授けます」

原文 (会話文抽出)

「ここを南に去ること一里がほどに、流沙河と申す大河がおぢやる。この河は水嵩も多く、流れも矢を射る如くぢやによつて、日頃から人馬の渡りに難儀致すとか承つた。なれどごへんほどの大男には、容易く徒渉りさへならうずる。さればごへんはこれよりこの河の渡し守となつて、往来の諸人を渡させられい。おのれ人に篤ければ、天主も亦おのれに篤からう道理ぢや。」
「如何にも、その流沙河とやらの渡し守になり申さうずる。」
「れぷろぼす」
「然らば唯今、御水を授け申さうずる。」


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