GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『三四郎』
現代語化
「さっきまで見てたけど、つまんないからやめたんだ」
「それより、おめぇらこそなんで出てきたの。すげー真剣に見てたじゃん」
「もう帰るんですか」
「どこに行くんですか」
「うん、ちょっと」
「高飛びだよ」
「今何メートルになったの?」
「この上何か面白いものあるの?」
「何もないよ」
「そう」
「ちょっと上行ってみない?」
「あなた、まだここ知らないの?」
「いいから来てよ」
「断崖絶壁ね」
「サッフォーが飛び込みそうなところじゃない?」
「あなたも飛び込んでみなよ」
「私? 飛び込むつもりだけど。でも水汚くない?」
「あなた、来てよ」
「うん。あなたは」
「どうしよう」
「どーでもいいよ。じゃあちょっと行って来るから、ここで待ってて」
「そうね」
原文 (会話文抽出)
「なぜ競技を御覧にならないの」
「今まで見ていたんですが、つまらないからやめて来たのです」
「それより、あなたがたこそなぜ出て来たんです。たいへん熱心に見ていたじゃありませんか」
「もう宅へ帰るんですか」
「どこかへ行くんですか」
「ええ、ちょっと」
「高飛びよ」
「今度は何メートルになったでしょう」
「この上には何かおもしろいものがあって?」
「なんにもないです」
「そう」
「ちょいと上がってみましょうか」
「あなた、まだここを御存じないの」
「いいからいらっしゃいよ」
「絶壁ね」
「サッフォーでも飛び込みそうな所じゃありませんか」
「あなたも飛び込んでごらんなさい」
「私? 飛び込みましょうか。でもあんまり水がきたないわね」
「あなた、いらしって」
「ええ。あなたは」
「どうしましょう」
「どうでも。なんならわたしちょっと行ってくるから、ここに待っていらっしゃい」
「そうね」