GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『三四郎』
現代語化
「これが広田先生。高校の……」
「知ってる、知ってる」
「先生、この辺に貸家ないっすか? 広くて綺麗で、書生部屋のある」
「貸家はと……あるよ」
「どこっすか? 汚かったらダメっすよ」
「いや、綺麗なのがある。大きな石の門があるやつ」
「それやばいっすか。先生、石の門いいっスね。ぜひそれにしてくださいよ」
「石の門はダメだ」
「ダメっすか? それは困るっす。なんでダメなんすか」
「なんでってダメなんだ」
「石の門はいいっスよ。新しい男爵みたいでカッコいいじゃないですか、先生」
原文 (会話文抽出)
「この男は私の同級生です。熊本の高等学校からはじめて東京へ出て来た――」
「これが広田先生。高等学校の……」
「知ってる、知ってる」
「君、この辺に貸家はないか。広くて、きれいな、書生部屋のある」
「貸家はと……ある」
「どの辺だ。きたなくっちゃいけないぜ」
「いやきれいなのがある。大きな石の門が立っているのがある」
「そりゃうまい。どこだ。先生、石の門はいいですな。ぜひそれにしようじゃありませんか」
「石の門はいかん」
「いかん? そりゃ困る。なぜいかんです」
「なぜでもいかん」
「石の門はいいがな。新しい男爵のようでいいじゃないですか、先生」