夏目漱石 『吾輩は猫である』 「なるほど踊りでもおどりそうな顔だ。奥さん…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『吾輩は猫である』

現代語化

「なるほど、踊りでも踊りそうな顔だ。奥さん、この猫は油断ならない顔つきですよ。昔の草双紙に出てくる猫又みたいですね」
「どうも失礼しました。もう帰りましょう」
「どこへ行かれたんですかね?」
「どこに行くにも断りなしに出かけてしまう人なのでわかりませんが、たぶん医者に行ったんでしょう」
「甘木さんですか?甘木さんもあんな病気の人にかかわると大変ですね」
「ええ」
「最近はどうですか?胃の具合は少しよくなりましたか?」
「よくなったのか悪くなったのかさっぱりわかりません。甘木さんに診てもらったって、あんなにジャムばかり舐めてたら胃病が治るわけないと思います」

原文 (会話文抽出)

「なるほど踊りでもおどりそうな顔だ。奥さんこの猫は油断のならない相好ですぜ。昔しの草双紙にある猫又に似ていますよ」
「どうも御退屈様、もう帰りましょう」
「どこへ行ったんですかね」
「どこへ参るにも断わって行った事の無い男ですから分りかねますが、大方御医者へでも行ったんでしょう」
「甘木さんですか、甘木さんもあんな病人に捕まっちゃ災難ですな」
「へえ」
「近頃はどうです、少しは胃の加減が能いんですか」
「能いか悪いか頓と分りません、いくら甘木さんにかかったって、あんなにジャムばかり甞めては胃病の直る訳がないと思います」


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