GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『吾輩は猫である』
現代語化
「風邪を引いて喉が痛いんじゃないですかね。風邪を引くとたいてい咳が出ますし……」
「それに最近じゃ肺病みたいなのも流行ってるらしいぜ」
「本当に最近って肺病だのペストだの新しくてよくわからない病気がいっぱいできて、油断も隙もできませんよね」
「江戸時代にはなかった病気ばっかりだから気をつけろよ」
「そうですかねえ」
「風邪を引くって言うけど、そんなに出歩いてたわけじゃないみたいだし……」
「それがですね、変な友達ができたんです」
「変な友達?」
「ええ、あの通りの先生の家にいる汚いオス猫のことです」
「先生って、毎朝変な声を出してる人?」
「そうです。顔を洗うたびにカラスが絞め殺されるような声を出してる人です」
原文 (会話文抽出)
「何だかしくしく云うようだが……」
「ええきっと風邪を引いて咽喉が痛むんでございますよ。風邪を引くと、どなたでも御咳が出ますからね……」
「それに近頃は肺病とか云うものが出来てのう」
「ほんとにこの頃のように肺病だのペストだのって新しい病気ばかり殖えた日にゃ油断も隙もなりゃしませんのでございますよ」
「旧幕時代に無い者に碌な者はないから御前も気をつけないといかんよ」
「そうでございましょうかねえ」
「風邪を引くといってもあまり出あるきもしないようだったに……」
「いえね、あなた、それが近頃は悪い友達が出来ましてね」
「悪い友達?」
「ええあの表通りの教師の所にいる薄ぎたない雄猫でございますよ」
「教師と云うのは、あの毎朝無作法な声を出す人かえ」
「ええ顔を洗うたんびに鵝鳥が絞め殺されるような声を出す人でござんす」