夏目漱石 『吾輩は猫である』 「エヘヘヘ少し違った方角で」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『吾輩は猫である』

現代語化

「エヘヘヘちょっと変なことで」
「歯どうしたの?」
「はい、実はとあるところで椎茸を食べてまして」
「何を食べたって?」
「その、椎茸を少し食べてたんです。椎茸の傘を前歯で噛もうとしたらぽろっと歯が欠けました」
「椎茸で前歯が欠けるなんて、なんかおじいさんみたいだね。俳句にはなるかもしれないけど、恋にはならなそうだな」
「ああ、その猫が例のやつですか。なかなか太ってるじゃない。それなら車屋の黒にも負けなさそうですね、立派なもんだ」
「最近かなり大きくなったんだ」
「一昨夜もちょっと合奏会をやったんです」
「どこで?」
「どこでも。それは聞かなくてもいいでしょう。バイオリンが三本とピアノの伴奏で、なかなか面白かったです。バイオリンも三本くらいになると下手でも聞けるもんですね。二人は女性で、私がその中に混じって弾いたんですけど、自分でもよく弾けたと思います」
「ふん、そしてその女性というのは誰なの?」

原文 (会話文抽出)

「エヘヘヘ少し違った方角で」
「君歯をどうかしたかね」
「ええ実はある所で椎茸を食いましてね」
「何を食ったって?」
「その、少し椎茸を食ったんで。椎茸の傘を前歯で噛み切ろうとしたらぼろりと歯が欠けましたよ」
「椎茸で前歯がかけるなんざ、何だか爺々臭いね。俳句にはなるかも知れないが、恋にはならんようだな」
「ああその猫が例のですか、なかなか肥ってるじゃありませんか、それなら車屋の黒にだって負けそうもありませんね、立派なものだ」
「近頃大分大きくなったのさ」
「一昨夜もちょいと合奏会をやりましてね」
「どこで」
「どこでもそりゃ御聞きにならんでもよいでしょう。ヴァイオリンが三挺とピヤノの伴奏でなかなか面白かったです。ヴァイオリンも三挺くらいになると下手でも聞かれるものですね。二人は女で私がその中へまじりましたが、自分でも善く弾けたと思いました」
「ふん、そしてその女というのは何者かね」


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