夏目漱石 『門』 「じゃ御菓子も廃しにしましょう。それよりか…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『門』

現代語化

「じゃあお菓子もやめましょう。それより、お兄さんは今日はどうされました?」
「お兄さんは今ちょっと」
「ダメよ。いつの間にかお兄さんが全部食べちゃうわ」
「じゃあ今晩は何かご馳走を作りなさい」
「そうするわよ」
「四時、五時、六時」
「お姉さん、お兄さんは佐伯に行ってくれました?」
「この間から行く行くって言ってるわよ。でも、お兄さんも朝出て夕方帰るんでしょ。帰ると疲れて、お風呂に行くのも面倒みたいなの。だから、そんなに責めるのもかわいそうよ」
「お兄さんも忙しいのはわかるけど、あれがきまらないと落ち着いて勉強もできないから」

原文 (会話文抽出)

「じゃ御菓子も廃しにしましょう。それよりか、今日は兄さんはどうしました」
「兄さんは今ちょいと」
「駄目よ。いつの間にか兄さんがみんな食べてしまった」
「じゃ晩に何か御馳走なさい」
「ええしてよ」
「四時、五時、六時」
「姉さん、兄さんは佐伯へ行ってくれたんですかね」
「この間から行く行くって云ってる事は云ってるのよ。だけど、兄さんも朝出て夕方に帰るんでしょう。帰ると草臥れちまって、御湯に行くのも大儀そうなんですもの。だから、そう責めるのも実際御気の毒よ」
「そりゃ兄さんも忙がしいには違なかろうけれども、僕もあれがきまらないと気がかりで落ちついて勉強もできないんだから」


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