夏目漱石 『道草』 「そう頭からがみがみいわないで、もっと解る…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『道草』

現代語化

「最初から怒鳴らないで、もっとわかりやすく説明してよ」
「わかりやすくしようとしても、理屈ばっかりこね返すじゃないか」
「だからもっとわかりやすく。私のわからないような難しい理屈はやめて」
「それじゃどうやっても説明できないよ。数字を使わずに算数をやれって言ってるようなもんだ」
「だってあなたの理屈って、相手を言い負かすために使われてるだけみたいじゃない」
「お前の頭が悪いからそう思うんだ」
「私の頭も悪いかもしれないけど、中身のない理屈で言い負かされるのは嫌よ」

原文 (会話文抽出)

「そう頭からがみがみいわないで、もっと解るようにいって聞かして下すったら好いでしょう」
「解るようにいおうとすれば、理窟ばかり捏ね返すっていうじゃないか」
「だからもっと解りやすいように。私に解らないような小六ずかしい理窟はやめにして」
「それじゃどうしたって説明しようがない。数字を使わずに算術を遣れと注文するのと同じ事だ」
「だって貴夫の理窟は、他を捻じ伏せるために用いられるとより外に考えようのない事があるんですもの」
「御前の頭が悪いからそう思うんだ」
「私の頭も悪いかも知れませんけれども、中味のない空っぽの理窟で捻じ伏せられるのは嫌ですよ」


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