GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『道草』
現代語化
「いえ、姉ですよ。妹じゃないんです」
「はあ」
「末の三男だけは亡くなりましたが、あとの姉妹はみんないい家に嫁いで幸せですよ。跡取りの娘は、多分ご存知でしょう――へ嫁いだんです」
「跡取りが男がいなくて困るもんだから、何かと叔父さん叔父さんって頼りにされてて。それに最近家は建て直すんで監督が必要になったから、ほとんど毎日ここを通るんです」
原文 (会話文抽出)
「芝というと、たしか御藤さんの妹さんに当る方の御嫁にいらしった所でしたね」
「いえ姉ですよ。妹ではないんです」
「はあ」
「要三だけは死にましたが、あとの姉妹はみんな好い所へ片付いてね、仕合せですよ。そら総領のは、多分知っておいでだろう、――へ行ったんです」
「あとが女と子供ばかりで困るもんだから、何かにつけて、叔父さん叔父さんて重宝がられましてね。それに近頃は宅に手入をするんで監督の必要が出来たものだから、殆ど毎日のように此所の前を通ります」