夏目漱石 『明暗』 「兄さんはついこの間まで小林さんなんかを、…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『明暗』

現代語化

「兄さんはついこの間まで小林さんなんかを鼻で笑ってたでしょ?何を言っても相手にしてなかったでしょ?それを今日に限ってなんでそんなに怖がるんですか。たかが小林なんかを怖がるようになったのは、相手がお姉さんだからでしょ」
「そうならそれでいいだろう。俺がどれだけ小林を怖がっても、お父さんとお母さんに不義理になるわけじゃない」
「だから私が出る幕じゃないとおっしゃるの」
「まあそういうことだろうね」

原文 (会話文抽出)

「兄さんはついこの間まで小林さんなんかを、まるで鼻の先であしらっていらっしったじゃありませんか。何を云っても取り合わなかったじゃありませんか。それを今日に限ってなぜそんなに怖がるんです。たかが小林なんかを怖がるようになったのは、その相手が嫂さんだからじゃありませんか」
「そんならそれでいいさ。僕がいくら小林を怖がったって、お父さんやお母さんに対する不義理になる訳でもなかろう」
「だからあたしの口を出す幕じゃないとおっしゃるの」
「まあその見当だろうね」


青空文庫現代語化 Home リスト