GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『明暗』
現代語化
「ううん、行ってない」
「またケンカしたのか?」
「ううん、ケンカなんかしてない」
「じゃなんで行かないの?」
「どーでも――」
「あそこ行くと色々くれるだろ」
「ううん、そんなにくれない」
「じゃごちそうするだろ」
「こないだ岡本の家でライスカレー食べたけど、アレは辛かったよ」
「それで行くのがイヤになったわけでもあるまい」
「ううん。だってオヤジがダメだって言うんだもん。俺は岡本のとこ行ってブランコがしたいんだけど」
原文 (会話文抽出)
「御前近頃岡本の所へ遊びに行くかい」
「ううん、行かない」
「また喧嘩したな」
「ううん、喧嘩なんかしない」
「じゃなぜ行かないんだ」
「どうしてでも――」
「あすこへ行くといろんなものをくれるだろう」
「ううん、そんなにくれない」
「じゃ御馳走するだろう」
「僕こないだ岡本の所でライスカレーを食べたら、そりゃ辛かったよ」
「それで行くのが厭になった訳でもあるまい」
「ううん。だってお父さんが止せって云うんだもの。僕岡本の所へ行ってブランコがしたいんだけども」