夏目漱石 『草枕』 「なんの、和尚さん。このかたは画を書かれる…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『草枕』

現代語化

「さすが和尚さん。この方は絵を描くために来たんですから、お忙しいくらいでしょう」
「おお、そうか、それはよろしい。やはり南宗派かな?」
「いいえ」
「では、いわゆる西洋画か?」
「ははぁ、西洋画ですね。すると、あの久一さんの描くようなものですか? あれは私、先日初めて見ましたが、随分綺麗でしたね」
「いやいや、そんな大層なものではありません」
「和尚さんも絵を見られたんですか?」
「見てもらったわけじゃないんだが、鏡が 池で写生してる時に和尚さんにみつかってしまいまして」
「なるほど――さあ、お茶が淹れたから、一杯どうぞ」

原文 (会話文抽出)

「なんの、和尚さん。このかたは画を書かれるために来られたのじゃから、御忙がしいくらいじゃ」
「おお左様か、それは結構だ。やはり南宗派かな」
「いいえ」
「いや、例の西洋画じゃ」
「ははあ、洋画か。すると、あの久一さんのやられるようなものかな。あれは、わしこの間始めて見たが、随分奇麗にかけたのう」
「いえ、詰らんものです」
「御前何ぞ和尚さんに見ていただいたか」
「なあに、見ていただいたんじゃないですが、鏡が池で写生しているところを和尚さんに見つかったのです」
「ふん、そうか――さあ御茶が注げたから、一杯」


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