GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『草枕』
現代語化
「おや源さんかい。また城下へ行くの?」
「何か買い物があれば頼んでください」
「そうよ、鍛冶町を通ったら、娘に霊厳寺の御札を1枚もらってきてちょうだい」
「はい、もらってきます。1枚ね。――お秋さんはいいところに片付いて幸せよ。ねぇ、叔母さん」
「ありがたいことに今は困ってません。まあ幸せって言うんですかね」
「幸せですよ、おっかさん。あのナゴイのお嬢さんと比べてみてください」
「本当に気の毒よね。あんな美人なのに。最近は少しは具合がいいの?」
「いや、相変わらずよ」
「困ったもんだねぇ」
「困ったもんです」
原文 (会話文抽出)
「はい、今日は」
「おや源さんか。また城下へ行くかい」
「何か買物があるなら頼まれて上げよ」
「そうさ、鍛冶町を通ったら、娘に霊厳寺の御札を一枚もらってきておくれなさい」
「はい、貰ってきよ。一枚か。――御秋さんは善い所へ片づいて仕合せだ。な、御叔母さん」
「ありがたい事に今日には困りません。まあ仕合せと云うのだろか」
「仕合せとも、御前。あの那古井の嬢さまと比べて御覧」
「本当に御気の毒な。あんな器量を持って。近頃はちっとは具合がいいかい」
「なあに、相変らずさ」
「困るなあ」
「困るよう」