夏目漱石 『こころ』 「新聞なんか読ましちゃいけなかないか」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『こころ』

現代語化

「新聞とか読ませちゃいけないんじゃないですか?」
「私もそう思うんですけど、読まないと怒るから、仕方ないんです」
「ちゃんと理解してるのかな?」
「それは大丈夫ですよ。さっき20分ほど枕元に座っていろいろ話してみましたが、おかしなところは全くありませんでした。あの様子だと、まだかなり持つかもしれませんよ」
「身体が身体だから、むやみに電車とかに乗って揺られないほうがいいよ。無理して見舞いに来られると、こっちが心配しちゃうから」
「大丈夫。良くなったら赤ちゃんの顔でも見に、久しぶりに出かけてもいいでしょう」
「大変だったよ」
「あの時はついに頭がおかしくなったのかと思って、びっくりした」
「私もびっくりしました」

原文 (会話文抽出)

「新聞なんか読ましちゃいけなかないか」
「私もそう思うんだけれども、読まないと承知しないんだから、仕様がない」
「よく解るのかな」
「そりゃ慥かです。私はさっき二十分ばかり枕元に坐って色々話してみたが、調子の狂ったところは少しもないです。あの様子じゃことによるとまだなかなか持つかも知れませんよ」
「身体が身体だからむやみに汽車になんぞ乗って揺れない方が好い。無理をして見舞に来られたりすると、かえってこっちが心配だから」
「なに今に治ったら赤ん坊の顔でも見に、久しぶりにこっちから出掛けるから差支えない」
「大変だ大変だ」
「あの時はいよいよ頭が変になったのかと思って、ひやりとした」
「私も実は驚きました」


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