GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『こころ』
現代語化
「私にもわかりません」
「これは本当に寿命なんですよね。生まれたときにもらった年数通りに死ぬんだから」
「先生のお父さんとお母さんも、ほぼ同じ時期に亡くなったって言ってましたよね」
「亡くなった日がですか?」
「さすがに日まで同じじゃないけど。でもまあ同じよ。だって立て続けに亡くなったんだから」
「なんでこんなに一気に亡くなったんですか?」
「そんな話は終わりよ。つまらないから」
「静、俺が死んだらこの家をお前にやるよ」
「ついでに土地もくださいよ」
「土地は別物だから無理だけど。その代わり俺のものは全部お前にやるよ」
「ありがとうございます。でも横文字の本とかもらってもしょうがないですね」
「古本屋に売ればいいよ」
「売ったらどれくらいになるのかな」
原文 (会話文抽出)
「君はどう思います」
「寿命は分りませんね。私にも」
「こればかりは本当に寿命ですからね。生れた時にちゃんと極った年数をもらって来るんだから仕方がないわ。先生のお父さんやお母さんなんか、ほとんど同じよ、あなた、亡くなったのが」
「亡くなられた日がですか」
「まさか日まで同じじゃないけれども。でもまあ同じよ。だって続いて亡くなっちまったんですもの」
「どうしてそう一度に死なれたんですか」
「そんな話はお止しよ。つまらないから」
「静、おれが死んだらこの家をお前にやろう」
「ついでに地面も下さいよ」
「地面は他のものだから仕方がない。その代りおれの持ってるものは皆なお前にやるよ」
「どうも有難う。けれども横文字の本なんか貰っても仕様がないわね」
「古本屋に売るさ」
「売ればいくらぐらいになって」