夏目漱石 『虞美人草』 「ちょいと御待ち」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『虞美人草』

現代語化

「ちょっと待って」
「何?」
「額を外してどうするの?」
「持って行くんです」
「どこへ?」
「家を出るので、額だけ持って行くんです」
「出るなんて、まあ。――出るにしても、もっとゆっくりでいいんじゃないのか」
「だめですか?」
「いいよ。お前が必要なら持って行ったらいい。何もそんなに急がなくてもいいだろう」
「だって今外さないと、時間がありません」
「出るって、お前本当に出るつもりなのか?」
「出るつもりです」
「いつ?」
「これから、出るんです」

原文 (会話文抽出)

「ちょいと御待ち」
「何ですか」
「額を外して何にする気だい」
「持って行くんです」
「どこへ」
「家を出るから、額だけ持って行くんです」
「出るなんて、まあ。――出るにしても、もっと緩外したら宜さそうなもんじゃないか」
「悪いですか」
「悪くはないよ。御前が欲しければ持って行くが、いいけれども。何もそんなに急がなくっても好いんだろう」
「だって今外さなくっちゃ、時間がありません」
「出るって、御前本当に出る気なのかい」
「出る気です」
「いつ」
「これから、出るんです」


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