GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『虞美人草』
現代語化
「うん、京都の人みんなこの電車で博覧会行くんじゃないかな。めっちゃ乗ってきた」
「ほんと、待合所が人だかりだったよ」
「京都は寂しいだろうね。今は」
「ハハハ、まじで。超静か」
「あんなとこにいるやつらも動いてるんだもんな。不思議だ。あれでもなんか用事あるんだろうな」
「いくら静かでも、生まれるやつと死ぬやつはいるでしょ」
「ハハハ、生まれるのと死ぬのが用事か。蔦屋の隣に住んでる親子とか、まさにそれだよ。すげーひっそり暮らしてるじゃん。しゃべったりもしない。それで東京に行くらしいから不思議」
「博覧会見に行くのかな」
「いや、部屋畳んで引っ越すらしい」
「へー。いつ?」
「いつかは知らん。そこまでは下女に聞かなかった」
「あの娘もいつか嫁に行くんだろうな」
「ハハハ、行くでしょ」
原文 (会話文抽出)
「だいぶ込み合うな」
「うん、京都の人間はこの汽車でみんな博覧会見物に行くんだろう。よっぽど乗ったね」
「そうさ、待合所が黒山のようだった」
「京都は淋しいだろう。今頃は」
「ハハハハ本当に。実に閑静な所だ」
「あんな所にいるものでも動くから不思議だ。あれでもやっぱりいろいろな用事があるんだろうな」
「いくら閑静でも生れるものと死ぬものはあるだろう」
「ハハハハ生れて死ぬのが用事か。蔦屋の隣家に住んでる親子なんか、まあそんな連中だね。随分ひっそり暮してるぜ。かたりともしない。あれで東京へ行くと云うから不思議だ」
「博覧会でも見に行くんだろう」
「いえ、家を畳んで引っ越すんだそうだ」
「へええ。いつ」
「いつか知らない。そこまでは下女に聞いて見なかった」
「あの娘もいずれ嫁に行く事だろうな」
「ハハハハ行くだろう」