夏目漱石 『虞美人草』 「小米桜を二階の欄干から御覧になった事があ…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『虞美人草』

現代語化

「2階の縁から小米桜見たことある?」
「まだない」
「雨降りの日にさー。おや、ちょっと降ってきたみたい」
「そんでね。小米桜の後ろは建仁寺の塀で、塀の向こうで琴の音が聞こえるの」
「2階の縁から見下ろすと、隣家の庭が丸見えなの。ついでにその庭の作りも教えてあげようか。ホホホ」
「ホホホ、嫌だー。なんか暗くなってきたね。花曇りが怪しくなってきたわ」

原文 (会話文抽出)

「小米桜を二階の欄干から御覧になった事があって」
「まだ、ありません」
「雨の降る日に。――おや少し降って来たようですね」
「それからね。――小米桜の後ろは建仁寺の垣根で、垣根の向うで琴の音がするんです」
「二階の欄干から、見下すと隣家の庭がすっかり見えるんです。――ついでにその庭の作りも話しましょうか。ホホホホ」
「ホホホホ御厭なの――何だか暗くなって来た事。花曇りが化け出しそうね」


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