夏目漱石 『坊っちゃん』 「おい来るだろうかな。今夜来なければ僕はも…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『坊っちゃん』

現代語化

「おい、来るかな。今夜来なかったらもう諦めるよ」
「俺は金が続く限りやるよ」
「金はいくらあるんだ?」
「今日までで8日間で5円60銭払った。いつでも逃げられるように、毎日勘定してるんだ」
「それは効率的だな。宿屋は驚いてるだろう」
「宿屋はいいけど、気が休まらないのが辛い」
「その代わり昼寝はしてるだろう」
「昼寝はしてるけど、外出できないから窮屈でたまらない」
「天誅を加えるのも大変だな。これで天の網は広くて漏らさず、全部を捕まえきれなかったりしたら、面白くないな」
「大丈夫だよ、今夜絶対来るよ。――おい、見て見て」

原文 (会話文抽出)

「おい来るだろうかな。今夜来なければ僕はもう厭だぜ」
「おれは銭のつづく限りやるんだ」
「銭っていくらあるんだい」
「今日までで八日分五円六十銭払った。いつ飛び出しても都合のいいように毎晩勘定するんだ」
「それは手廻しがいい。宿屋で驚いてるだろう」
「宿屋はいいが、気が放せないから困る」
「その代り昼寝をするだろう」
「昼寝はするが、外出が出来ないんで窮屈でたまらない」
「天誅も骨が折れるな。これで天網恢々疎にして洩らしちまったり、何かしちゃ、つまらないぜ」
「なに今夜はきっとくるよ。――おい見ろ見ろ」


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