夏目漱石 『二百十日』 「どこへ行ったね」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 夏目漱石 『二百十日』

現代語化

「どこ行ってたの?」
「ちょっと、町を散歩してきた」
「何か見どころあった?」
「お寺が1軒あった」
「で?」
「門の前に銀杏の木が1本立ってた」
「それだと?」
「銀杏の木から本堂まで、150メートルくらい、石が敷き詰められてた。細長いお寺だったよ」
「中見たの?」
「やめた」
「他に何かないの?」
「何もないよ。そもそも、だいたいのお村にはお寺があるよね」
「そうだよ。人が死ぬところには必ずあるだろ」
「なるほどね」

原文 (会話文抽出)

「どこへ行ったね」
「ちょっと、町を歩行いて来た」
「何か観るものがあるかい」
「寺が一軒あった」
「それから」
「銀杏の樹が一本、門前にあった」
「それから」
「銀杏の樹から本堂まで、一丁半ばかり、石が敷き詰めてあった。非常に細長い寺だった」
「這入って見たかい」
「やめて来た」
「そのほかに何もないかね」
「別段何もない。いったい、寺と云うものは大概の村にはあるね、君」
「そうさ、人間の死ぬ所には必ずあるはずじゃないか」
「なるほどそうだね」


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