GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 森鴎外 『最後の一句』
現代語化
「太郎兵衛の娘2人と息子さんが来て、年上の娘さんが願書を差し上げたいって言われたんで、預かってます。見ますか？」
「目安箱を設置した趣旨から、場合によっては受け取ってもいいかもしれないけど、一応はちゃんと手続きがあることを伝えておかなきゃいけないな。とりあえず預かったなら、中身を見てみよう」
「いちってのが年上の娘だと思うんですけど、何歳くらいですか？」
「年齢は調べませんけど、14か15くらいに見えます」
「そうか」
原文 (会話文抽出)
「參つたのはどんなものか。」
「太郎兵衞の娘兩人と倅とがまゐりまして、年上の娘が願書を差上げたいと申しますので、これに預つてをります。御覽になりませうか。」
「それは目安箱をもお設になつてをる御趣意から、次第によつては受け取つても宜しいが、一應はそれぞれ手續のあることを申聞せんではなるまい。兎に角預かつてをるなら、内見しよう。」
「いちと云ふのがその年上の娘であらうが、何歳になる。」
「取り調べはいたしませんが、十四五歳位に見受けまする。」
「さうか。」