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青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『影』

現代語化

「絶対隣の坊主がやらかしたんでしょ？そんなのビビってるなんて、おじいちゃんもビビりだな～。... あー、おしゃべりしてたら日が暮れちゃった。今日は旦那様いないからいいけど... お風呂はどう？おばあちゃん。」
「もう準備できましたわよ。ちょっと見てあげましょうか？」
「いいわ。すぐに入るから。」
「また今夜も隣の坊主たち、花火やるのかな～」

原文 (会話文抽出)

「それこそ御隣の坊ちゃんが、おいたをなすったのに違いないわ。そんな事にびっくりするようじゃ、爺やもやっぱり臆病なのね。――あら、おしゃべりをしている内に、とうとう日が暮れてしまった。今夜は旦那様が御帰りにならないから、好いようなものだけれど、――御湯は？　婆や。」
「もうよろしゅうございますとも。何ならちょいと私が御加減を見て参りましょうか。」
「好いわ。すぐにはいるから。」
「また今夜も御隣の坊ちゃんたちは、花火を御揚げなさるかしら。」

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