新美南吉 『おじいさんのランプ』 「卸値で売れって、そりゃ相手がランプを売る…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 新美南吉 『おじいさんのランプ』

現代語化

「卸値で売れって、そりゃ相手がランプを売る店なら卸値で売ってもいいが、1人ひとりのお客に卸値で売るわけにはいかないよ」
「ランプ屋なら卸値で売ってくれるんだよね?」
「ああ」
「それなら、俺、ランプ屋だ。卸値で売ってくれよ」
「お前がランプ屋? はッはッはッはッ」
「本当だよ、おじさん。俺、本当にこれからランプ屋になるんだ。だから頼むよ、今日は1つだけ卸値で売ってくれよ。こんど来るときは、たくさん、まとめて買うから」
「よし、それなら卸値でこいつを売ってやろう。本当は卸値でもこのランプは15銭じゃ売れないんだけど、お前の熱心さに感心した。負けてやろう。その代わりしっかり商売をやれよ。うちのランプをどんどん持ってって売ってくれ」

原文 (会話文抽出)

「卸値で売れって、そりゃ相手がランプを売る家なら卸値で売ってあげてもいいが、一人一人のお客に卸値で売るわけにはいかんな」
「ランプ屋なら卸値で売ってくれるだのイ?」
「ああ」
「そんなら、おれ、ランプ屋だ。卸値で売ってくれ」
「おめえがランプ屋? はッはッはッはッ」
「ほんとうだよ、おッつあん。おれ、ほんとうにこれからランプ屋になるんだ。な、だから頼むに、今日は一つだけンど卸値で売ってくれや。こんど来るときゃ、たくさん、いっぺんに買うで」
「よし、そんなら卸値でこいつを売ってやろう。ほんとは卸値でもこのランプは十五銭じゃ売れないけど、おめえの熱心なのに感心した。負けてやろう。そのかわりしっかりしょうばいをやれよ。うちのランプをどんどん持ってって売ってくれ」


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