芥川龍之介『邪宗門』「中御門の少納言殿は、誰故の御最期じゃ。」…

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現代語化

「中御門の少納言殿は、誰のせいで亡くなったんですか？」
「私は知りません。でも私ではないことは、はっきり証拠もあります」
「あなたか、あなたのお父さんのせいですか。どっちにしろ、あなたは仇の一味ですね」
「そうです。仇の一味です」

「中御門の少納言殿は、誰故の御最期じゃ。」
「予は誰やら知らぬ。が、予でない事だけは、しかとした証もある。」
「殿か、殿の父君か。いずれにしても、殿は仇の一味じゃ。」
「そうじゃ。仇の一味じゃ。」