佐々木味津三 『右門捕物帖』 「どうだ、なにかねたがあがったろう」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 佐々木味津三 『右門捕物帖』

現代語化

「どうだ、何か手がかり見つかったか?」
「ところが、大間違い――」
「え、大間違い?」
「つまり、全く手がかりが掴めないんです」
「そうなのか――おっしゃる通り、まず第一に凌英っていう彫り師に当たったんですがね。ところが、その凌英先生が、なんと去年8月に水に落ちて死んでしまったっていうんだから、最初の目星が最初に外れちゃって。でも、ここが腕の見せ所だと思って、あの駒の片割れを持って、看板を掲げてようがいまいが、将棋の達人全員に当たってみたんですけど。ところが、それも外れちゃって。それで今度は方針を変えて、駒を売ってる店を全部回ってみたんですけど、最後にその頼みの綱も完全に切れてしまって、この通り1貫目くらい体重が減って、しょんぼり帰ってきたところなんです」

原文 (会話文抽出)

「どうだ、なにかねたがあがったろう」
「ところが、大違い――」
「ええ、大違い?」
「じゃ、まるっきりめぼしがつかないんだな」
「さようで――おっしゃったとおり、まず第一に凌英っていう彫り師を当たったんですがね。ところが、その凌英先生が、あいにくなことに、去年の八月水におぼれておっ死んでしまったっていうんだから、最初の星が第一発に目算はずれでさ。でも、ここが奉公のしどころと思いましたからね。あの駒の片割れを持って、およそ将棋さしという将棋さしは、看板のあがっている者もいない者も、しらみつぶしに当たってみたんですよ。ところが、そいつがまた目算はずれでしょ。だから、今度は方面を変えて、駒を売っている店という店は残らず回ったんですが、最後にその望みの綱もみごとに切れちまったんでね、このとおり一貫めばかり肉をへらして、すごすごと帰ってきたところなんです」


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