佐々木味津三 『右門捕物帖』 「きさま、これから凌英という駒彫り師の家を…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 佐々木味津三 『右門捕物帖』

現代語化

「お前、これから凌英っていう駒彫り師の家を見つけろ!見つけたら、この駒を見せて、いつ頃彫ったものか、誰に売ったやつだか、心当たりを聞いて、買い主がわかったら捕まえてこい。わからなかったら、江戸中の将棋の達人を全員調べ上げて、どいつの持ち物だか調べろ!」
「え、旦那ってば本当に呆れちゃいますね。とんでもないことおっしゃって、何がいったいどうなったっていうんですか?」
「文句は後でいいから、早くしろ!」
「でも、旦那。江戸中の達人を調べることになるんで、ちょっとやそっとの人数じゃないですよ。有段者だけでも50人や100人じゃききませんね」
「だから、先に凌英っていう彫り師に当たってみろって言ってるじゃないか」
「じゃあ、3か月かかっても、半年かかってもいいんですね」
「バカ!今日から3日以内に持ってこい!」
「でも、江戸を回るだけでも3里4方ありますよ」
「うるさいな。回り切れないと思ったら、駕籠で飛ばせばいいじゃないか」
「ちぇっ、ありがたい!おい、駕籠屋!」

原文 (会話文抽出)

「きさま、これから凌英という駒彫り師の家をつきとめろ! つきとめたら、この駒をみせてな、いつごろ彫ったものか、だれに売ったやつだか、心当たりをきいて、買い主がわかったらしょっぴいてこい。わからなきゃ、江戸じゅうのくろうと将棋さしをかたっぱし洗って、どいつの持ち物だか調べるんだ!」
「え? だんなにゃまったくあきれちまいますね。やぶからぼうに変なことおっしゃって、何がいったいどうなったっていうんです?」
「文句はあとでいいから、早くしろい!」
「だって、だんな、江戸じゅうの将棋さしを調べる段になると、ちっとやそっとの人数じゃごわせんぜ。有段者だけでも五十人や百人じゃききますまいからね」
「だから、先に凌英っていう彫り師に当たってみろといってるんじゃねえか」
「じゃ、三月かかっても、半年かかってもいいんですね」
「バカ! きょうから三日以内にあげちまえ!」
「だって、江戸を回るだけでも三里四方はありますぜ」
「うるせえやつだな。回りきれねえと思ったら、駕籠で飛ばしゃいいんじゃねえか」
「ちえっ、ありがてえ! おい、駕籠屋!」


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