GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 谷崎潤一郎 『痴人の愛』
現代語化
「お前の体見てるんだよ。なんか、前よりぷっくりしてきたみたいね」
「あらやだ…レディの体を見るなんて失礼よ」
「見てないよ。着物の上からでも大体分かるでしょ。前から出っぱってたけど、最近はさらに大きくなったね」
「うん、大きくなったわ。だんだんお尻が大きくなるの。でも脚はすっきりして、大根みたいじゃないわよ」
「うん、脚は子供の頃から真っ直ぐだったね。立つとピッタリとくっついてたけど、今でもそうかな」
「うん、くっつくわ」
「ほら、ちゃんとくっつくよ」
「譲治さん、私の体見たいの?」
「見たいなら見せてくれるの?」
「そんなわけないでしょ。あなたと私は友達じゃないのよ。―――ほら、着替えるまでちょっとそっちに行ってて」
原文 (会話文抽出)
「譲治さん、何をそんなに見ているの?」
「お前の体つきを見ているんだよ、何だかこう、先より水々しくなったようだね」
「まあ、いやだ、―――レディーの体を見るもんじゃないわよ」
「見やしないけれど、着物の上からでも大概分るさ。先から出ッ臀だったけれど、この頃は又膨れて来たね」
「ええ、膨れたわ、だんだんお臀が大きくなるわ。だけども脚はすっきりして、大根のようじゃなくってよ」
「うん、脚は子供の時分から真っ直ぐだったね。立つとピタリと喰っ着いたけれど、今でもそうかね」
「ええ、喰っ着くわ」
「ほら、ちゃんと着くわよ」
「譲治さん、あなたあたしの体が見たいの?」
「見たければ見せてくれるのかい?」
「そんな訳には行かないわよ、あなたとあたしは友達じゃないの。―――さ、着換えてしまうまでちょいと彼方へ行ってらっしゃい」