佐々木味津三 『右門捕物帖』 「もし、どなたもおりませんか! わっちゃ急…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 佐々木味津三 『右門捕物帖』

現代語化

「もし、誰かいますかー!ウチは急ぎの用事で来たんですけど、ここは空き家ですか!」
「べらぼうめ!空き家じゃねえよ、何寝ぼけたこと言ってんだ」
「うるさいな、てめえ読め!」
「じゃ、封切ってみるぜ」
「えっと、前略、先ほどは遠くまでわざわざお越しいただき、ご苦労をおかけしました。その節、検死を済ませて、埋葬を許可していただけるものと思っておりましたが、その旨のお言葉が漏れてしまっているようで、使いの者を差し向け、お伺いを申し上げます。何分、まだ夏場でございますので、荼毘に付すなどの仏の始末も急いで行いたく、許可をいただけましたら今晩にも急いでお葬式を執り行いたいと存じますので、ご許可をお願い申し上げます。かしこ。恒藤権右衛門家内より、近藤右門様のもとへ――」
「面倒くせえこと言ってきやがって。検死を済ませちまえば、埋葬許可出したも同然なんだから、そう言って追い返せよ!」

原文 (会話文抽出)

「もし、どなたもおりませんか! わっちゃ急ぎの使いで来た者ですがね、この家ゃあき家ですか!」
「べらぼうめ! あき家じゃねえや、なに寝ぼけたことぬかすんでえ」
「うるせいや、きさま読め!」
「じゃ、封を切りますぜ」
「ええと、前略、先刻は遠路のところをわざわざご苦労さまにそろ。その節ご検死くだされそうらえども、埋葬ご許可のおことば承り漏れそうろうあいだ、使いの者をもっておん伺い申し上げそろ。なにぶん、いまだ夏場のことにそうらえば、仏の始末なぞも火急に取り行ないたく、ご許可くださらば今夕にも急々に式葬つかまつりたくそうろうあいだ、右おん許し願いたく、貴意伺い上げそろ。頓首不宣。恒藤権右衛門家内より、近藤右門様おんもとへ――」
「こめんどうくせえこといってくるじゃねえか。検死を済ましゃ、埋葬許可をしたも同然だから、そういって追っ払いなよ!」


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