GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 佐々木味津三 『右門捕物帖』
現代語化
「あ、日本橋の近くにあったやつっす。文句は忘れちったけど、ヘンな記号が書いてあったんで、ちょっと変だなって思って」
「何の記号だ?」
「えーっと、なんだっけな。よくお寺の提灯とかに書いてあるやつっすよ」
「お寺の提灯……?卍か!」
「そうそう、その卍が、看板の最後に小さく書いてあったんすよ」
原文 (会話文抽出)
「なんじゃい、なんじゃい。いま変なこといったが、その立て札とかいうやつは、どこにあったしろものじゃい」
「なあにね、日本橋のたもとに立っていたやつを、来がけにちらりと見たんですがね。文句は忘れちまいましたが、おかしな符丁を書いてあったんで、ちょっと妙に思っているんですがね」
「どんな符丁だ」
「そら――、なんとかいいましたっけな。よくお寺のちょうちんなんかに染めてあるじゃござんせんか」
「寺のちょうちん……? じゃ、卍じゃねえか!」
「そうそう、その卍が、立て札の文句のおしまいに、たった一つちょっぴりと書いてあったんですよ」