GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 佐々木味津三 『右門捕物帖』
現代語化
「非人――？ 非人が何かこの事件に絡んでいるんですか？」
「じゃ、お前は、あそこに清め塩の盛ってあったことも気がつかなかったんだな」
「そんなものが、どこにありました？」
「病人部屋の出入り口に、ちゃんと盛ってあったよ」
「すると、昨日あそこから死骸になって、かつぎ出されたものがあったんですね」
「まずそんなところさ。1つの屋根にいた者に死んで出られりゃ、いくら罪人どもだってあんまり縁起のいい話じゃねえんだからな。やつらが牢番に鼻薬をかがせて、清め塩を盛らせたんだろうよ」
「じゃ、破牢罪人の野郎ども、その隙になんか細工をしやがったんですね」
「穴も掘らず、壁も破らずに破牢したっていや、牢役人どもとグルでのことか、でなきゃ死骸を運び出すときに細工したとしか、考えようがねえじゃねえか。聞いてみりゃ、足腰も立たねえほどな半病人だったというから、なおさらこいつは力づくの破牢じゃねえよ」
「ちげえねえ！ 神様にしたって、旦那ほど目は利かねえや、あそこの係りの非人どもは、日本橋のさらし場にいるはずだから、じゃ、ひとっ走り行ってきますからね。どっちへしょっぴいてまいりましょうね」
「八丁堀へ連れてこいよ」
原文 (会話文抽出)
「さ、きさまは非人をあげてくるんだ」
「非人――？ 非人が何かこの事件にからまっているんですかい」
「じゃ、きさまは、あそこに清め塩の盛ってあったことも気がつかなかったんだな」
「そんなものが、どこにござんした？」
「病人たまりのこうし口に、ちゃんと盛ってあったよ」
「するてえと、ゆうべあそこから死骸になって、かつぎ出されたものがあったんですね」
「まずそんなところさ。一つ屋根にいた者に死んで出られりゃ、いくら科人どもだってあんまり縁起のいい話じゃねえんだからな。どやつか牢番に鼻薬をかがして、清め塩を盛らしたんだろうよ」
「じゃ、破牢罪人の野郎め、そのすきになんか細工をしやがったんですね」
「穴も掘らず、壁も破らずに破牢したっていや、牢役人どもとぐるでのことか、でなきゃ死骸を運び出すときに細工したとしか、にらみようがねえじゃねえか。聞いてみりゃ、足腰も立たねえほどな半病人だったというから、なおさらこいつは腕ずくの破牢じゃねえよ」
「ちげえねえ！ 神さまにしたって、だんなほど目はきかねえや、あそこの係りの非人どもは、日本橋のさらし場にいるはずだから、じゃ、ひとっ走り行ってきますからね。どっちへしょっぴいてまいりましょうね」
「八丁堀へつれてきなよ」