佐々木味津三 『右門捕物帖』 「ねえ、だんな、あっしゃこれでも、だんなの…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 佐々木味津三 『右門捕物帖』

現代語化

「ねぇ、旦那、俺は旦那のために命も張ってるつもりなんですけど、急に俺に冷めたわけじゃねえっすよね?」
「いきなり変なことを言ってくるけど、どうしたんだい? 米俵でも玄関に転がってたのかい?」
「しらばっくれるなよ。旦那がその気なら俺も考え直すけど、そもそも、いつの間にあんな女の子を口説いたんすか?」
「え……? 女の子?」
「え、マジですか? 旦那が変わり者ってのは分かってても、あれはまだせいぜい9つか10歳くらいでしょ? それとも、今からあんなチビの娘を予約しておくとか?」
「変なことを言うけど、そんな小娘でも会いに来たのかい?」
「来ただけじゃねえんですよ。冷めたって言ってるんですって。俺があんなにわざわざお出迎えに行ったのに、くそったれ、変なマネして、俺を見ると『うざい奴が来た』とか言って、赤くなってまた逃げやがりましたよ」
「本当なら、ちょっと変だな」
「だから、いつあんな小娘を口説いたんですかって聞いてるんですよ。もうあんな色っぽい手管覚えてやがって、それとも、旦那が俺の顔見たら逃げろって言っておいたとか?」

原文 (会話文抽出)

「ねえ、だんな、あっしゃこれでも、だんなのためにゃ命までもと打ち込んでいるつもりなんですが、まさか急にだんなは、あっしにみずくさくなったわけじゃござんすまいね」
「やぶからぼうに、おかしなことをからまってくるが、いったいどうしたのかい。米俵でも玄関にころがっていたのかい」
「しらきりなさんな。だんながその気なら、あっしもその気で考え直しますが、そもそもいってえ、いつのまに、あんな女の子を手なずけなすったんですかい」
「え……? 女の子?」
「え、があきれまさあ。いくらだんなが変わり者だからって、あれじゃまだせいぜい九つか十ぐれえにしかならねえんじゃねえですか。それとも、今からあんなちっちぇい娘を予約でもしておくんでげすかい」
「変なことばっかりいうが、そんな小娘でもたずねてきたのかい」
「来ただけじゃねえんだから、あっしゃみずくせいっていってるんですよ。ね、せっかくあっしがああやってわざわざお出迎いにいってやったのに、ちくしょうめ、おかしなまねをしやがって、あっしの顔みるてえと、じゃまなやつが出やがったなんていうようなつらしながら、赤くなってまた逃げてきましたぜ」
「ほんとうなら、少し変だな」
「だからこそ、いつあんな小娘を手なずけたんですかって、きいてるんじゃござんせんか。もうあんな色っぽい手管おぼえやがって、それとも、だんながあっしの顔みたら逃げてかえれとでも悪知恵つけておいたんですかい」


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