GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 佐々木味津三 『右門捕物帖』
現代語化
「やっぱり、おいらの睨んだ通り、犯人は頭の良い奴だな。警護の者を巧みにやり過ごしておいて、その後にすぐに裏をかいて押し入るなんて、なかなかやり手だよ」
「なるほどね。どうりで、旦那がさっきからバカみたいにせわしなく雪駄の音をさせてると思ってましたが、旦那が、また奴の裏の裏をかこうとしてたわけですね」
「そうだよ。ああやって、わざと雪駄をチャラつかせて、今通ったぞって知らせて歩いたら、頭のキレる犯人なら、きっとそのスキに何かしでかすと思ったからな。ちょっと誘い水をやったんだ。被害に遭われたご藩士には気の毒だけど、おいらはまだ一度も犯行現場を見てないんだ――どうやら警護の連中も駆けつけたみたいだから、じゃ、検分に行こうか」
原文 (会話文抽出)
「おのおのがた、お出会いそうらえ! 例のくせ者が押し入ってござるぞ! お早くお出会いそうらえ!」
「やっぱり、おれのにらんだとおり、下手人は気のきいた知恵者だよ。警固の者をまんまとやりすごしておいて、そのあとからすぐに裏をかいて押し入るなんてところは、なかなかあっぱれ者だよ」
「なるほどね。どうりで、だんながまたさっきからばかにちゃらちゃらと雪駄の音をさせると思ってましたが、じゃだんなが、またそやつの裏の裏をかこうとしたんですね」
「そうさ。ああやって、わざと雪駄をちゃらつかせて、いま通ったぞと知らして歩いたら、気のきいた下手人だったら、きっとそのすきに何かしでかすと思ったからな、ちょっとばかり誘いのすきをこしらえてやったのさ。災難に会ったご藩士にはおきのどくだが、おれはまだ一度も手口の現場を見ていないんだからな――どうやら警固の面々も駆けつけたようだから、ではひとつ検分に行くかな」