芥川龍之介 『不思議な島』 「町のそとへ一足出ると、見渡す限りの野菜畑…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『不思議な島』

現代語化

「町を出ると、どこまでも畑が広がってるね」
「サッサンラップ島の住民はほとんどが野菜を作ってるんだ。男も女も関係ない」
「そんなに需要あるの?」
「近隣の島々に売ってるんだ。でも全部売れるわけじゃない。売れ残った野菜は仕方なく積み上げておくんだ。船から見えたでしょ、ざっと2万フィートも積まれてるのが?」
「あれが全部売れ残った野菜なの?あの野菜の山が?」
「そう、全部売れ残った野菜なんだ。しかもたった3年でこれだけの量になるんだから。昔から売れ残った野菜を集めたら、太平洋が野菜で埋め尽くされるくらいだよ。でもサッサンラップ島の住民は今でも野菜を作り続けてるんだ。昼も夜も作り続けてる。はははは、俺たちがこうして話してる間も一生懸命作ってるよ。はははは、はははは」

原文 (会話文抽出)

「町のそとへ一足出ると、見渡す限りの野菜畑ですね。」
「サッサンラップ島の住民は大部分野菜を作るのです。男でも女でも野菜を作るのです。」
「そんなに需要があるものでしょうか?」
「近海の島々へ売れるのです。が、勿論売れ残らずにはいません。売れ残ったのはやむを得ず積み上げて置くのです。船の上から見えたでしょう、ざっと二万呎も積み上っているのが?」
「あれがみんな売れ残ったのですか? あの野菜のピラミッドが?」
「ええ、みんな売れ残ったのです。しかもたった三年の間にあれだけの嵩になるのですからね。古来の売れ残りを集めたとしたら、太平洋も野菜に埋まるくらいですよ。しかしサッサンラップ島の住民は未だに野菜を作っているのです。昼も夜も作っているのです。はははははは、我々のこうして話している間も一生懸命に作っているのです。はははははは、はははははは。」


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