岡本綺堂 『半七捕物帳』 「やあ、親方。寒いね」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「やあ、親方。寒いね」
「寒いも何も…私はこの冬になって、もう3回も風邪をひきました。こうじゃと、江戸から越後に出稼ぎに行くことになるかもね。ひどいわ」
「世の中が逆さまになったからな。そうなるかもね」
「いや、怖いと言えば、この山が最近危ないんだって?」
「めちゃくちゃ危ないよ。世間が大騒ぎするのも無理はない。山卯の若衆が大宅太郎みたいに出かけたら、ガマの妖術よりも恐ろしいやつが出てきて、命からがら逃げ帰ってきたらしい。知ってるかもしれないけど、瓦版まで出てんだよ」

原文 (会話文抽出)

「やあ、親方。寒いね」
「寒いにも何にも……。わたしはこの冬になって、もう三度も風邪をひきました。この分じゃあ今年は江戸から越後へ出かせぎに行くようになるかも知れませんぜ。おそろしい」
「世のなかは逆になったからな。やがてそうなるかも知れねえ」
「いや、恐ろしいといえば、この頃この山が物騒だというじゃあねえか」
「まったくおお物騒。馬鹿に世間がそうぞうしいので驚きますよ。山卯の若い衆が大宅太郎を気どって出かけると、蝦蟆の妖術よりも恐ろしいのに出逢って、命からがら逃げて帰るという始末。御存知かも知れませんが、瓦版まで出ましたからね」


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