山中貞雄 『陣中日誌(遺稿)』 「寒い」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 山中貞雄 『陣中日誌(遺稿)』

現代語化

「寒い」
「おい、俺の上着着なよ」
「俺のは?」
「お前のやつは……」
「近衛後備歩兵第一聯隊長須知源二郎、聯隊を代表して謹んで奏上いたします。臣等、これまでご奉仕の機会を賜り、皇恩に浴しておりますが、今回、征露の大命を拝し、報恩のときが来たことを喜び、昨日14日に一同勇躍して常陸丸に乗りました。今朝になって濃霧が辺りを覆い、視界が悪くなっていましたが、正午前に玄洋上に差し掛かったとき、突然右舷に大きな艦影を見つけました。偵察したところ、ロシアのグロンボイ、リュウリックの3隻の巡洋艦で、このときにはすでに友船の泉丸が撃破され、左渡もまた同じ運命に陥ろうとしていました」

原文 (会話文抽出)

「寒い」
「おい、俺の上衣じゃ」
「儂のは」
「お前のは……」
「近衛後備歩兵第一聯隊長須知源二郎聯隊を代表して謹んで奏上し奉る。臣等つとにチョケンを忝のうし、皇恩に浴する事、此処に年あり。</div><div class="burasage" style="margin-left: 1em; text-indent: -1em;"> 今や征露の大命を拝し、報恩の機正に至れるを喜び、昨十四日一同勇躍して常陸丸に投ず。而るに今朝来、濃霧四辺を閉ざしシセキを弁じ難き趣きありしが、正午前、玄海洋上に望みし時忽ち右舷に当り大艦影を認む。</div><div class="burasage" style="margin-left: 1em; text-indent: -1em;"> 偵察すればロシヤ、グロンボイ、リュウリックの三巡洋艦にして此の時既に我が友船泉丸は撃破せられ左渡又同じ運命に陥入らんとしつつあり」


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