GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 泉鏡花 『外科室』
現代語化
「はい、外科の科長先生です。高峰先生でも痛みなく切れるわけではありません」
「平気だよ、痛くないよ」
「奥さん、あなたの病気はそんな軽いものではありません。肉を削って、骨を削るんです。少しの間我慢してください」
「それはわかってます。でも平気です」
「あまり大病なんで、どうかしちゃってるのかなって思いました」
「とにかく、今日はまあ延期したらどうだい。後でゆっくり話をしようよ」
「少し遅れたら間に合いません。そもそも、あなたたちは病気を軽蔑してるからダメなんだ。感情的なことは姑息です。看護婦さん、ちょっと押さえてて」
原文 (会話文抽出)
「刀を取る先生は、高峰様だろうね！」
「はい、外科科長です。いくら高峰様でも痛くなくお切り申すことはできません」
「いいよ、痛かあないよ」
「夫人、あなたの御病気はそんな手軽いのではありません。肉を殺いで、骨を削るのです。ちっとの間御辛抱なさい」
「そのことは存じております。でもちっともかまいません」
「あんまり大病なんで、どうかしおったと思われる」
「ともかく、今日はまあ見合わすとしたらどうじゃの。あとでゆっくりと謂い聞かすがよかろう」
「一時後れては、取り返しがなりません。いったい、あなたがたは病を軽蔑しておらるるから埒あかん。感情をとやかくいうのは姑息です。看護婦ちょっとお押え申せ」