芥川龍之介 『英雄の器』 「しかしです。」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『英雄の器』

現代語化

「しかしです」
「しかし」
「しかし、英雄の器ではありません。その証拠は、やはり今日の戦ですな。烏江に追い詰められた時の楚の軍は、たった28騎です。雲霞のような味方の大軍に対して、戦った所が、仕方がありません。それに、烏江の亭長は、わざわざ迎えに出て、江東へ舟で渡そうと言ったそうですな。もし項羽に英雄の器があれば、顔を洗ってでも、烏江を渡るです。そうして捲土重来するです。面目なぞをかまっている場合じゃありません」
「すると、英雄の器というのは、勘定に明いと云うことかね」

原文 (会話文抽出)

「しかしです。」
「しかし」
「しかし、英雄の器じゃありません。その証拠は、やはり今日の戦ですな。烏江に追いつめられた時の楚の軍は、たった二十八騎です。雲霞のような味方の大軍に対して、戦った所が、仕方はありません。それに、烏江の亭長は、わざわざ迎えに出て、江東へ舟で渡そうと云ったそうですな。もし項羽に英雄の器があれば、垢を含んでも、烏江を渡るです。そうして捲土重来するです。面目なぞをかまっている場合じゃありません。」
「すると、英雄の器と云うのは、勘定に明いと云う事かね。」


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