GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 太宰治 『古典風』
現代語化
「私」
「十郎様を悪いお方だと思ってました」
「ペーパーナイフですか?」
「ペーパーナイフを盗むなんて変ですね。でもきれいだと思ったなら仕方ない」
「お母さまがよくない。ろくに読めない洋書を買い込んで、ページを切るだけでお得意、たいへんなご趣味です」
「いいえ」
「奥様は立派な方です。私は親兄弟の陰口をきく人が嫌いです」
「あなたはいくつ?」
「19歳になります」
「もうお帰り」
「誰にも言いません。早く出て行ってください」
原文 (会話文抽出)
「ばかなやつだ。」
「あたし、」
「十郎様を、いけないお方だとばかり存じていました。」
「ペーパーナイフかね?」
「ペーパーナイフを盗むなんて、へんなやつだ。でも、綺麗だと思ったのなら仕様が無い。」
「母上がよくない。ろくに読めもしない洋書なんかを買い込んで、ただページを切って、それだけでお得意、たいへんなお道楽だ。」
「いいえ、」
「奥様は、ご立派なお方です。あたし、親兄弟の蔭口きくかた、いやです。」
「君は、いくつだね?」
「十九歳になります。」
「もうお帰り。」
「誰にも言いやしない。いいから、早く出て行って呉れないか。」