海野十三 『ふしぎ国探検』 「昔これを考えた人は、こうしてくりかえし水…

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青空文庫図書カード: 海野十三 『ふしぎ国探検』

現代語化

「昔この仕組みを考えた人は、こうして何度も水を落として水車を回し、水車の力で水を上に上げ、またその水を落として…こうやってやってれば、外から力を加えなくてもこの運動は永遠に続くと思ったんです。でも、それは間違いでした。そうはいかないんです。絶対に永遠には続きません。やがて止まってしまいます。なぜか分かりますか?」
「永遠に動く仕組みを、永久機関って言うんだけど、これがもし本当にできることなら、めちゃくちゃ便利な機械なんです。なぜかって言うと、一度運転を始めたら、あとは燃料も何も補充しないで何万年でも何億年でも動き続けるわけだから。それで、昔から、たくさん発明家が一生懸命この永久機関を発明しようとしてきたんです。自分の全財産をつぎ込んだり、命を落とす人もいました。気が狂った人も、数え切れないほどいます。とにかく永久機関は、どんなに賢い仕組みを考えても、実現できない機械なんです。恐ろしい永久機関の魅力。なんて不思議な永久運動の謎でしょう」
「じゃあ、今日は永久運動を研究してる人たちに何人か会いにいきましょう。その窓から見てみて。さあ、出発しますよ」
「ほら、見て。あの人を…」

原文 (会話文抽出)

「昔これを考えた人は、こうしてくりかえし水を落しては水車をまわし、水車の力で水を上にあげ、またその水を落し、こうしてやっていくと、ほかから力をあたえないでもその運動は永久につづくと思ったのです。ところが、それはあやまりでありました。そうはいかないのです。けっして永久にはつづきません。やがてとまってしまうのです。なぜだか、わかりますか」
「永久運動をする仕掛を、永久機関といいますが、これはもし本当にできることなら、たいへん便利な機械です。なぜといって、一度運転をはじめたら、あとは燃料も何も補充しないで何万年でも何億年でも、動きつづけるのですから。そこで、昔から、ずいぶんたくさんの発明家が、このような永久機関の発明に一生けんめいになったものです。全財産をそれにうちこんで、生命まで失った人もあります。おかしくなった人なら、数えることのできないほど、たくさんあります。とにかく永久機関は、どんなうまい仕掛であっても、それは実現できない機械なのです。おそろしい永久機関の魅力です。なんというふしぎな永久運動の謎でしょう」
「それでは、今日は、永久運動を研究している人たちを二三人、見学することにいたしましょう。その窓からのぞいてみて下さい。さあ、でかけますよ」
「ほら、ごらんなさい。あの人を……」

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