海野十三 『ふしぎ国探検』 「どうしたんですか、ポーデル先生」…

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青空文庫図書カード: 海野十三 『ふしぎ国探検』

現代語化

「どうしたんですか、先生？」
「もう着いたよ。海底国に着いたんだ」
「海底国だって？」
「そう。俺たちは今、海底国の入り口にいる。5つの扉が順番に開いたり閉まったりして、俺たちを中に入れてくれるんだ」
「5つの扉ですか？ 何ですかそれ？」
「海水を中に入れないように、扉を5重にしてあるんだよ。それと、すごい水圧から海底国の気圧まで、順番に下げていくんだ。そうしないと、乗り物も人間も、圧力が急に変わると壊れたり、体が潰れたり内出血したりする」

原文 (会話文抽出)

「どうしたんですか、ポーデル先生」
「もうついたのです。海底国へついたのですよ。あとはむこうが樽ロケットごと、うまく中へいれてくれます」
「海底国ですって」
「そうです。私たちは海底国の入口にいるのです。五重の扉が順番に開いたり閉ったりして、私たちを中へ入れて開かれます。「五重の扉ですか。それは何ですか」
「海水を中へ入れないために、扉を五重にしてあるのです。またおそろしい水圧から海底国内の気圧にまで、順番に下げていくのです。そうしないと、乗り物も人間も、圧力のかわりかたがはげしいために壊れたり、からだが破れたり内出血したりします」

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