海野十三 『ふしぎ国探検』 「ケンプ君。どうして君は、君のからだを透明…
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GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
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青空文庫図書カード: 海野十三 『ふしぎ国探検』
現代語化
「ケンプさん。どうして君は、自分の体を透明にすることができたの?」
「透明っていうか、見えない人間なんだ」
「その研究には、長い年月かけたんだ。莫大な金使った。親父の金まで使った…3年かかれば研究はできあがると思ったけど、だめだった。屋敷を売って次の5年間の研究費を作った…5年目の終わりになって、今こそ上手くいくと思ったのが間違いで、致命的な問題にぶつかって、今までの研究は全部ダメだと分かった。ガッカリして、1週間死んだみたいに寝てた…やり直しだ。振り出しに戻って、最初からやり直さなきゃならない。研究の費用はどうするんだ。何食って研究を続けるんだ。残ってる持ち物をほとんど全部叩き売った。ああ、優しい母親が残してくれた大事な指環も売った。寒い冬を凌ぐために必要なオーバーさえ人の手に渡した。学者として命にも代えられない秘蔵の書籍3000冊も売り払った。ベッドさえ手放した。そしてこのボロ屋に転がり込んだ…残ったのは、今この部屋にあるものだけだ。実験の道具、必要な本と研究記録、わずかな生活道具だけになった。元気出して最後の研究に取りかかった。その時、自分の健康がもう取り返しがつかないほどやられてるのに気が付いた。それからは毎日、悪寒と高熱に悩まされながら、新しい道から研究を進めていった…10月11日!忘れもしない、10月11日だ。夜明けが窓から差し込んできた時、3日間徹夜で続けた研究が、ついに実を結んだ。見ろ、俺の手の上にある1本の紐は、触り心地はあるけど形がなかった。ダイナモの力を借りて、その紐を完全に透明にしたんだ」
「ものに光があたった時、その形が見えるのはなんでか。それは光がその物体に当たって反射するからだ。あるいは光が中に入って屈折するからだ。もし光があたっても、光が反射もしなければ屈折もしなければ、物の形は全然見えなくなる…ガラス板は透明だけど、形が見える。これは反射のない場合でも、光は空気の中よりガラスの中でひどく屈折するからだ。そのガラス板を水の中に入れる。すると、前の場合より見えにくくなる。これは水の屈折率がガラスの屈折率とほとんど同じだから、光はガラス板をまっすぐ通りすぎる。だからガラス板の形が見えにくくなる…もしガラス板を粉々に砕いて、水の中に入れてみる。そうすると、そのガラスの粉は、ほとんど完全に透明になる。これが素晴らしいヒントだ。だからもし人間の体の屈折率を、空気と同じにすることができればいいんだ。そして同時に、光を反射もしないし吸収もしないようにする。ああ、素晴らしい思いつきだ。そして俺はついにその偉大な仕事をやり遂げたんだ。見ての通りだ。ここにある俺の体が分かるかい。ガラス板は見えるが、俺の体は、いくら透かしても決して見えないんだ。俺の体を作ってる細胞は、ある方法で変えられて、空気の中では全く見えなくなってるんだ。でも細胞を変える時は前後10時間、死ぬような苦しみをした。説明もつかないような苦しみを…」
「さっきも言ったように、一番最初に1本の紐を透明にした。その次、第二番目に動物で試してみた。1匹の子猫が、いつも窓の外で日向ぼっこしてた。その子猫を実験に使おうと思った。そっとガラス窓を開けて、残したニシンを見せた。子猫はそのまま中に入ってきた。子猫が満腹になって、椅子の上で居眠りし始めた時、モルヒネを注射して、完全に眠らせた。24時間は眠り続けるだろう。俺は子猫を抱き上げて、ダイナモの前に置いた。それから念入りに装置をセットして、子猫の細胞を変え始めた。5時間を過ぎると、子猫の体はだんだん白っぽくなってきた。それから手足の先が、かすんでくる。7時間目には、子猫は目を閉じたままだけど、暴れ出して、口から何かを吐き出した。よっぽど苦しいらしい。それから1時間後。ついに子猫の体は見えなくなった。でも触ってみると、子猫の体はちゃんと机の上にあった。だけど子猫の姿はまだ完全に消えたわけじゃなかった。薄い青い丸い玉が2つ、机の上3センチほどのところに空中に浮いてた。それは猫の目玉だった。なかなか色の抜けないのは、目玉の瞳孔の色と毛の色、それから血の色だった。だから子猫の目玉が完全に消えたのは20時間後だった。俺は手探りで、子猫を縛ってる紐を解いてやった。そして部屋の隅の箱に移した。それから俺は寝た。この実験で相当疲れてたからね。長い眠りから目を覚ました。猫の声がうるさくて耳についたからだ。起き上がったけど、猫の声はするが、姿が見えない。俺はすぐに気づいた。『しまった、猫を紐でしばっておくんだった』って。俺はそれから部屋の中を歩き回って、猫の声を頼りに追いかけた。でも、なかなか捕まらない。その内に俺は、ほうきでガラス窓を壊してしまった。猫の声がしなくなったのは、それから間もなくのことだった。透明な猫は、ガラスの穴から外へ飛び出したに違いない。だからこの世の中には、透明な猫が1匹住んでるんだ。気をつけろよ、その猫に遭遇したら。いつその猫に、のどをかき破られるか分からないんだ。気が変になってる猫になってるからね…え、何か今、足の下を走っていったって。ああ、あの透明猫かもしれない」
原文 (会話文抽出)
「ケンプ君。どうして君は、君のからだを透明にすることができたのかね」
「透明というんではない。ほんとうは見えない人だ」
「その研究には、永い年月をかけた。莫大な金を使った。ぼくは親爺の金まで持ちだした。……三年かかれば研究はできあがると思ったが、だめだった。それから屋敷を売って次の五年間の研究費を作った。……五年目の終りになって、こんどこそうまくいくと思ったのが間違いで、致命的な問題に突当り、今までの研究は全部だめだと分った。がっかりして、ぼくは一週間死んだようになって寝ていた……やり直しだ。振だしへもどって、はじめからやり直さねばならない。研究の費用はどうするんだ。何を喰って研究をつづけるのだ。 ぼくは、のこり少い持物をほとんど全部叩き売った。ああ、やさしかった母親の残してくれたかたみの指環も売った。寒い冬を凌ぐためにはぜひとも必要なオーバーさえ人の手に渡した。学者として生命にもかえがたい秘蔵の書籍三千冊も売り払った。ベッドさえ手放した。そしてこのあばら家へ転がりこんだ。……あとに残ったのは、今この部屋に転がっているものだけだ。実験の器具、ぜひ必要な本と研究録、わずかの生活道具だけになってしまった。 ぼくは元気をだして最後の研究にとりかかった。そのときぼくは、自分の健康がもうとりかえしのつかない程そこなわれているのに気がついた。それからのくる日くる日を悪寒と高熱になやみながら、ぼくは新しい道から研究を進めていった。……十月十一日! 忘れもしない、十月十一日だ。暁の光が窓からさしこんできたとき、三日間徹夜でつづけた研究が、遂に実を結んだ。見よ、ぼくの掌の上にのっている一本の紐は、手ざわりだけがあって形はなかった。ダイナモの力を借りて、ぼくはその紐を全然見えないものにしてしまったのだ」
「ものに光があたったとき、その形が見えるのはなぜか。それは光がその物体にあたって反射するからだ。あるいは光が中へはいって屈折するからだ。もし光があたっても、光が反射もしなければ屈折もしなければ、ものガラスの形は全然見えなくなるのだ。……硝子板は透明だが、ちゃんと形が見える。これは反射のない場合でも、光は空気の中よりも硝子の中でひどく屈折するからだ。 その硝子板を水の中につけてみる。と、こんどは前の場合よりずっと見えにくくなる。これは水の屈折率が硝子の屈折率とほとんど同じだから、光は硝子板をまっすぐに通りすぎる。そこで硝子板の形が見えにくくなるのだ。……もし硝子板をこなごなにこわした上で、水の中に入れてみる。するとその硝子の粉は、ほとんど完全に見えなくなる。これが偉大なるヒントだ。だからもし人間のからだの屈折率を、空気と同じにすることができればいいんだ。そして同時に、光を反射もしないし吸収もしないようにする。ああ、すばらしい思いつきではないか。そしてぼくは遂にその偉大なる仕事をやりとげたのだ。ごらんの通りだ。 ここにあるぼくの身体が見えるかい。硝子板は見えるが、ぼくの身体は、どう透してみようが決して見えないのだ。ぼくの身体をこしらえている細胞は、或る方法によって変えられ、空気の中では全く見えなくなっているのだ。しかし細胞を変えるときには前後十時間、死ぬような苦しみをした。説明もなにもできないような苦しみを……」
「ぼくは、さっきもいったように、第一番に一本の紐を見えないものにした。その次、第二番目には、動物にそれをためして見た。一ぴきの仔猫が、いつも窓の向こうへのぼって日なたぼっこをしていた。ぼくはその仔猫を実験に使おうと思った。ぼくは、そっと硝子窓をあけて、喰いのこした鰊を見せた。仔猫は何なく中へ入ってきた。 仔猫が満腹して、椅子の上で睡りだしたとき、ぼくはモルフィネを注射して、完全に睡らせてしまった。二十四時間は睡りつづけるだろう。ぼくは仔猫を抱きあげて、ダイナモの前においた。それから念入りに装置をしかけ、仔猫の細胞をかえにかかった。五時間を過ぎると、仔猫の身体はだんだん白っぽくなってきた。それから手足の先が、ぼんやりしてきた。七時間目には、仔猫は目をふさいだままだったが、あばれだして、口からものをはきちらした。よほど苦しいらしい。そして一時間たった。遂に仔猫の身体は見えなくなった。しかし手をやってみると、仔猫の身体はちゃんと台の上にあった。 だが仔猫の姿はまだ完全に見えなくなったわけではなかった。うすい青い丸い玉が二つ、台の上三センチばかりのところに宙に浮んでいた。それは猫の眼玉だった。なかなか色のぬけないのは、眼玉のひとみの色と毛の色、それから血の色だった。だから仔猫の眼玉が完全に消えてしまったのは二十時間後だった。 ぼくは手さぐりで、仔猫をゆわえてあるバンドをといた。そして部屋の隅の箱の中に移した。それからぼくは睡った。この実験のために非常に疲れていたから。 長い睡りから目をさました。猫の声がうるさく耳についたからだ。起きあがったが、猫の声はするが、姿は見えない。ぼくは直ぐ気がついた。『しまった、猫を紐でしばっておくんだった』と。ぼくはそれから部屋の中をぐるぐるまわって、猫の声を目あてに追いかけた。だが、なかなかつかまらない。そのうちにぼくは、箒で硝子窓を壊してしまった。猫の声がしなくなったのは、それから間もなくのことだった。見えない猫は、硝子の穴から外へとびだしたのにちがいない。 だからこの世の中に、見えない猫が一ぴき、すんでいるのだ。気をつけて下さいよ、その猫にいきあたったら。いつその猫に、のどをかき破られるか分らないんだ。気が変な猫になっているのだからね。……え、何か今、あなたがたの足の下を走ったって。ああ、あの透明猫かもしれない」
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