海野十三 『ふしぎ国探検』 「ポーデル先生。こんどは、どのようなふしぎ…

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青空文庫図書カード: 海野十三 『ふしぎ国探検』

現代語化

「ポーデル先生。今度は、どんな不思議な国に連れてってくれるんですか?」
「これから案内しようってのは、ちょっと変わった人なんだよ。君たち気持ち悪がって、もう帰ろうって言い出すかもしれないよ」
「大丈夫ですよ。僕はいつも怖いものが見たくて、探してるんです」
「あたしも、怖いもの平気よ。ポーデル先生、その変わった人って一つ目小僧ですか?それともろくろ首ですか?」
「ははは、二人とも気が強いね。いや、一つ目小僧もろくろ首でもないよ。幽霊でもない。それは確かに生きてる人なんだ。彼はすげぇ頭のいい学者で、大学教授だろうが彼の専門にはかなわない。かなわないどころか、まるで歯が立たないんだ」
「先生、その人はどんな学問を勉強してるんですか?」
「オプティックス――つまり光学、光の勉強なんだ。光の反射とか、光の屈折とか、光の吸収とか、そういう学問のすごい権威なんだ」
「じゃあ、普通の学問じゃないですか。別に変わってないと思います」
「いや、とんでもなく変わってる。それは君たちが実際にケンプ君――ドクター・ケンプってのが彼の名前なんだけど。そのドクター・ケンプに実際に会ってみれば、すぐに分かるよ。一目見ればわかるんだ」
「ドクター・ケンプですね。あれ、その名前どこかで聞いたことあるような気がするんだけど…」
「おお、ここだ。急降下するよ。目が回るよ」
「もういいよ。外に出ようぜ」

原文 (会話文抽出)

「ポーデル先生。こんどは、どのようなふしぎな国へ連れていって下さるのですか」
「これからわしが案内しようという先は、ちょっとかわった人物なんでねえ。君たちは気持わるがって、もう帰ろうといいだすかもしれんよ」
「大丈夫ですよ。ぼくは、いつもこわいものが見たくて、探しまわっているんですよ」
「あたしだって、こわいもの平気よ。ポーデル先生、そのかわった人物というのは一つ目小僧ですか、それともろくろッ首ですか」
「うわはは、二人とも気の強いことをいうわい。いや、一つ目小僧やろくろッ首なのではない。また幽霊でもない。それはたしかに生きている人物なんだ。彼はすばらしく頭のいい学者でのう、大学教授といえども彼の専門の学問についてはかなわない。かなわないどころか、さっぱり歯が立たないのじゃ」
「先生、その方はどんな学問を専攻していられるんですか」
「オプティックス――つまり光学、ひかりの学問なんだ。光の反射とか、光の屈折とか、光の吸収とか、そういう学問の最高権威だ」
「じゃあ、あたり前の学問ですわ。別にかわっていないと思いますわ」
「いや、大いにかわっている。それは君たちが実際ケンプ君――ドクター・ケンプというのが彼の名前さ。そのドクター・ケンプにじっさい会ってみりゃ、ただちにわかる。一目見れば分るのだ」
「ドクター・ケンプですね。はてな、その名前ならどこかで聞いたような気がするが……」
「おお、この下だ。急降下するよ。目がまわるよ」
「もういいよ。外へでようや」

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