エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳『黄金虫』 「で、なぜ今夜じゃいけないのかね?」…
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青空文庫図書カード: エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳『黄金虫』
現代語化
「なんで今夜じゃダメなんだよ?」
「ああ、君が来ることがわかってたらなあ!」
「でもしばらく会ってなかったし、なんで今夜に限って来てくれるって分かるんだい?僕は帰り道で要塞のG――中尉に会って、なんの気なしに、その虫を貸しちゃったんだ。だから君には明日の朝まで見せるわけにはいかない。今日はここで泊まってって。そしたら、日の出に虫を取りにやるよ。それは本当にすごいものだぜ!」
「何って?――日の出かい?」
「バカじゃないの!違うよ!――その虫だよ。ピカピカの黄金色をしてて、――大きなクルミの実くらいの大きさでね、――背中の一方の端近くに真っ黒な点が2つあり、もう一方のほうには少し長いのが1つある、触覚は――」
「スズなんて(7)あいつにゃあちっとも入ってねえんでがす、ウィル旦那。わっしは前から言ってるんでがすが」
「あの虫はどこからどこまで、羽根は別だけど、外も中も全部、ホンモノの黄金虫でさ。――生まれてこんな重い虫は持ったことがない」
「なるほど。でもだな、ジャップ」
「それがお前の鳥を焦がす理由になるのかな?その色って」
「実際ジュピターの考えももっともだっていうものなんだ。あの甲羅から発するのよりももっとピカピカ光る金属っぽい光沢は、君だって見たことがあるだろう。――でも、これについては明日になるまでは君に何も言えないんだ。それまでにまず、形だけでも少し教えてあげることができるよ」
「いらないよ」
「これで十分だろう」
原文 (会話文抽出)
「で、なぜ今夜じゃいけないのかね?」
「ああ、君がここへ来ることがわかってさえいたらなあ!」
「だがずいぶん長く会わなかったし、どうして今夜にかぎって訪ねてきてくれるってことがわかるもんかね? 僕は帰りみちで要塞のG――中尉に会って、まったくなんの考えもなしに、その虫を貸してやったんだ。だから君にはあすの朝まで見せるわけにはゆかんのだ。今晩はここで泊りたまえ。そしたら、日の出にジャップを取りにやらせるよ。そりゃあ実にすばらしいものだぜ!」
「何が? ――日の出がかい?」
「ばかな! 違うよ! ――その虫がさ。ぴかぴかした黄金色をしていて、――大きな胡桃の実ほどの大きさでね、――背中の一方の端近くに真っ黒な点が二つあり、もう一方のほうにはいくらか長いのが一つある、触角は――」
「錫なんて(7)あいつにゃあちっとも入っていねえんでがす、ウィル旦那。わっしは前から言ってるんでがすが」
「あの虫はどこからどこまで、羽根だきゃあ別だが、外も中もすっかり、ほんとの黄金虫でさ。――生れてからあんな重てえ虫は持ったことがねえ」
「なるほど。としてもだな、ジャップ」
「それがお前の鳥を焦がす理由になるのかな? その色はね」
「実際ジュピターの考えももっともだと言ってもいいくらいのものなんだ。あの甲から発するのよりももっとぴかぴかする金属性の光沢は、君だって見たことがあるまい。――が、これについちゃああすになるまでは君にはなんとも意見を下せないわけだ。それまでにまず、形だけはいくらか教えてあげることができるよ」
「なあに、いいさ」
「これで間に合うだろう」
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