新美南吉 『最後の胡弓弾き』 「お前さん、しばらく見えなかっただね、一昨…

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青空文庫図書カード: 新美南吉 『最後の胡弓弾き』

現代語化

「あなた、しばらく来てなかったね。一昨年の正月も昨年の正月も姿が見えなくて、大旦那が『あの人はどうしたんだろう』って言ってましたよ」
「ああ、去年は大病をして、一昨年はちょうど旧正月の朝に父が死んでしまって、どちらも来られなかったんです。隠居さんも夏に亡くなったそうですね。今聞いてびっくりしました」
「そうかね、知らなかったのかい」
「去年の正月は大旦那があなたのことを言っていましたよ。『どうしたのかな?もう旅芸人はつまらなくなってやめたのかな?病気でもしてるのかな?』って。きっと気にしていたんでしょうね」
「そうなんだ、そうなんだ」

原文 (会話文抽出)

「お前さん、しばらく見えなかっただね、一昨年の正月も昨年の正月もなくなられた大旦那が、あれが来ないがどうしたろうと言っておらしたに」
「ああ、去年は大病みをやり、一昨年は恰度旧正月の朝親父が死んだもので、どうしても来られなかっただ。御隠居も夏死なしたそうだな。俺あ今きいてびっくりしたところだよ」
「そうかね、お前さん知らなかっただね」
「去年の正月はほんとに大旦那はお前さんのことを言っておらしただに。どうしよっただろう、もう門附けなんかしてもつまらんと思って止めよっただろうか、病気でもしていやがるか、ってそりゃ気にして見えただよ」
「ほうかな、ほうかな」

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